●水曜どうでしょうDVD第19弾
※2013年3月27日発売
「試験に出るどうでしょう 石川県・富山県」では、石川と富山を舞台に大泉校長が受験必勝の語呂を編み出し、生徒・安田顕も満点を目指して奮闘する。
「四国八十八ヵ所2」では、生徒の安田さんに満点をとらすことができなかった大泉校長が、罰ゲームとして四国八十八箇所を5日で回る苦行に出る。
呑気にお寺を回り始めたどうでしょう班だったが、次々と心霊現象が襲いかかる。果たして、彼らは八十八箇所を回りきることができるのか――。
●編集後記
【水曜どうでしょうホームページのウラ話より】
四国で起きた「あの怪奇現象」の中に隠されていた真実・・・。
「嬉野D」は、あのことをずっと隠していました。
大泉くんだけではなく、この私にも。
この私にも、嬉野くんは、「うそ」をついていたのです。
嬉野くんが、「真実」をなんの前ぶれも無く私に語りだしたのは、四国八十八か所ロケも終わって、次の「カブ西日本の旅」のロケ中のことでした。
旅も終わりに近づいた、九州・湯布院。
予定通りいけば、2日後には、長く続いた「どうでしょう」の旅も一区切りがつく。残りわずか・・・。そんな夜でした。
4人で風呂に入っていました。私は3人と少し離れて、露天風呂につかっていました。そこへ、嬉野くんがやってきました。
「いやぁ・・・気持ちいいねぇ・・・」
「でしょう?来て良かったなぁ、この温泉・・・」
嬉野くんは私の横に座り、気持ちよさそうに空を眺めました。
そして・・・語り出しました。
「藤村くんさぁ・・・」
「なに?」
「四国でさぁ・・・」
「ん・・・?」
この人なに言い出すんだろ・・・。
その時、嬉野くんの顔を見て、瞬間的にちょっと奇妙な気分になったことを今でもはっきり覚えています。
「四国行った時さぁ・・・」
「あぁ・・・なによ・・・」
「あの・・・変なこと、あったでしょ。」
「おぉ・・・。」
「あん時さぁ・・・おれ、境内で撮った画が、無かった言ったでしょ。」
その瞬間です。
嬉野くんが次の言葉を口にするまでの数秒間の間に、ぼくの頭の中がものすごい勢いで「あの出来事」を整理し始めました。
境内で撮影した。
カメラは回ってた。
そして、ピピピ・・・ってアラームが鳴った。
カメラが止まった。
車に戻った。
ぼくと大泉くんは、しゃべってた。
横で嬉野くんが、巻き戻して確認してた・・・。
嬉野くんが言った・・・。「映ってないよ・・・。」
そこまで頭が回ったとき。すぐ横にいる嬉野くんが、信じられないことを言った。
「本当は、映ってたんだよ。」
「あっ・・・」
言ったきり言葉が出なかった。
考えていた。
嬉野くんが、ひとりで巻き戻して確認した。
だから、「事実」は嬉野くんしか知らない。
「事実」は、嬉野くんしか、知らない。
その嬉野くんが、今「映ってた。」と言った。
これは、事実だ。
じゃ、なぜ無くなった?
「おれ、消しちゃった・・・。よくわかんないけど、絶対、誰にも見せちゃいけないと思って消しちゃった。」
ショックだった。
「消した」という事実が、実は一番ショックだった。
「貴重な映像が無くなってしまった!」という意味じゃない。
テレビを作っている嬉野くんが、カメラを担当している嬉野くんが、「撮ったもの」を「ためらわずに、自分の手で消した」という事実の重さがショックだった。
そのあとのことは、その場でもう聞かなかった。
何が映ってたのか、そんなこと聞く勇気もなかった。
が、「撮ったもの」を「ためらわずに、自分の手で消した」という事実の重さがショックだった。
そのあとのことは、その場でもう聞かなかった。何が映ってたのか、そんなこと聞く勇気もなかった。
DVDの副音声の中で、嬉野Dが「もう10年以上前のことだからいいだろう」ということで、あの日に見た本当の映像のことを語ってます。
真相を知りたい方は、DVDをお買い求め下さい。。
【記事引用】 「水曜どうでしょう」 「南平岸ユメミル工房」