●トキワ荘マンガミュージアム
※2020年7月7日開館
手塚治虫、藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫らが上京して間もない頃に暮らしていたアパート「トキワ荘」が原寸大で復元されました。
トキワ荘は老朽化で1982年に解体されましたが、証言や写真、映像に基づいて忠実に復元。1階は企画展示室とマンガラウンジになっています。
当初は3月22日開館予定でしたが、コロナ禍の影響で7月7日にオープンとなりました。
●外観
[まんが道大解剖・P113]
[まんが道(文庫版) / 12巻・P196]
[まんが道(文庫版) / 9巻・P324]
[まんが道(文庫版) / 14巻・P394]
松葉への近道だったトキワ荘裏口の階段もちゃんと再現されています。
[まんが道(文庫版) / 14巻・P219]
●電話BOX
当時、トキワ荘の正面にあった落合電話局の前に設置されていた電話BOXも再現されています。
[まんが道(文庫版) / 10巻・P267]
[まんが道(文庫版) / 12巻・P213-214]
[愛...知りそめし頃に... / 6巻・P168]
●階段
トキワ荘名物のギシギシと音の鳴る階段も忠実に再現。思ったより急です。
[まんが道(文庫版) / 6巻・P264]
[愛…知りそめし頃に… / 3巻・P88]
[愛…知りそめし頃に… / 3巻・P109]
●廊下
[愛…知りそめし頃に… / 2巻・P151,152]
[愛…知りそめし頃に… / 3巻・P69]
●共同炊事場
トキワ荘2階の住人が洗面、炊事などを行っていた場所。
[まんが道(文庫版) / 10巻・P14-15]
徹夜での原稿書き中に共同炊事場に行くと、同じく徹夜で頑張っている他の部屋のトキワ荘メンバーと鉢合わせていました。
[愛…知りそめし頃に… / 3巻・P64]
[愛…知りそめし頃に… / 6巻・P63]
藤子不二雄Ⓐは朝起きたらまず洗面台で顔を洗い、ガスコンロでお湯を沸かし、部屋に戻って朝食を食べるというルーチンワークでした。
[愛…知りそめし頃に… / 12巻・P7]
夏の深夜、石ノ森章太郎と赤塚不二雄が一緒に寝転んで水浴びをしたという流しも忠実に再現されています(笑)
[まんが道(文庫版) / 14巻・P265]
●14号室
手塚治虫の退居後、藤子不二雄の二人が住んでいた部屋。
[まんが道(文庫版) / 6巻・P265]
[まんが道(文庫版) / 7巻・P277]
[まんが道(文庫版) / 9巻・P137]
[まんが道(文庫版) / 10巻・P24-26]
●22号室
寺田ヒロオが住んでいた部屋。新漫画党の宴会はいつもこの部屋で行われ、いつもキャベツ炒めとチューダーで盛り上がっていました。
[愛...知りそめし頃に... / 4巻・P182]
[愛…知りそめし頃に… / 12巻・P7]
「トキワ荘お休み処」の2階に、当時の寺田ヒロオの部屋が再現されています。
●15号室
藤子・F・不二雄が14号室から引っ越して住んでいた部屋。
●16号室
赤塚不二夫が住んでいた部屋。
●17号室
石ノ森章太郎が住んでいた部屋。
●18号室
山内ジョージが住んでいた部屋。当時の部屋の様子が再現されています。
●19号室
水野英子が住んでいた部屋。
後ろを振り返ると漫画を描く石ノ森さんの背中が見え、彼が掛けるクラシックやポピュラー音楽のレコードに耳を傾けながら執筆していたそうです。
●20号室
鈴木伸一、森安なおや、よこたとくおが住んでいた部屋。こちらも当時の部屋の中が再現されています。
●編集後記
携帯電話もパソコンもSNSも無かった当時の時代。
そんなコミュニケーションツールが少ない環境下で、同じ夢と志を持った仲間が同じアパートに住んでいたというのは、とても心強かったでしょう。
トキワ荘は“漫画家の梁山泊”と呼ばれていましたが、各部屋をまわっているうちに“漫画家の寮”のような印象を受けました。
また、18号室と20号室は、当時の部屋の様子を忠実に再現しているので、昭和30年代のトキワ荘にタイムスリップしたかのような気分になります。
一つ残念だったのは、著作権の問題なのか、藤子不二雄、赤塚不二夫、石ノ森章太郎、寺田ヒロオの部屋の中が再現されていなかったこと。
でも、入館無料で当時のトキワ荘を追体験できるのはまさしくプライスレスな体験なので、トキワ荘ゆかりの地巡りがてら訪れてみてはいかがでしょうか。
(事前予約が必要)
【記事引用】 「豊島区立トキワ荘マンガミュージアム」「河北新報」
【画像引用】 「まんが道」「愛…知りそめし頃に…」