●平和祈念展示資料館
※2005年7月リニューアル
新宿三井住友ビルの48階にある入館無料の戦争に関する資料館。

兵士コーナーでは、列車で故郷を出発する兵士の様子を再現した体感展示のほか、軍服や日誌、郵便物など、軍での生活の様子がわかる資料が展示されている。

戦後強制抑留コーナーでは、シベリアの強制収容所での生活の様子を再現した体感展示のほか、乏しい食料と劣悪な生活環境の中で働く日々を描いた絵画などが展示されている。

海外からの引揚げコーナーでは、引揚船の模型や引揚げ証明書、引揚げ時の子供たちの様子を撮影した写真などを展示。引揚船の中の様子を再現した体感展示もある。

語り継ぐ場では、戦争体験の労苦に関する証言を聴いたり、映像を観ることのできる情報メディアコーナーや体験者の手記をまとめた平和の礎など約2000冊の図書がある。

図書閲覧コーナーには、満州からの引き揚げの様子を描いた「遥かなる紅い夕陽」やシベリアでの強制労働の様子を描いた「シベリアからの手紙」という無料の漫画が置いてある。

また、ビデオシアターでは、日替わりで戦争体験の労苦に関するビデオを上映しており、企画展示コーナーでは、資料館所蔵の資料を中心に企画展を開催している。

●編集後期
終戦後も日本に戻れず、シベリアの極寒の地で強制労働を強いられて無念の死を遂げた数多くの日本人の名簿を見ると、戦争の悲惨さと無情さを感じます。
強制収容所の室内を再現したジオラマもリアリティがあって、シベリアに抑留された日本人の底なしの絶望感が伝わってきます。

時の流れとともに戦争の記憶が風化していくのを防ぐためにも、戦争の無情さや悲惨さを再認識し続けることが大切なことなのかもしれません――。
【記事/画像引用】 「平和祈念展示資料館」