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ウルトラマンゆかりの地 / 祖師ヶ谷大蔵

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●ウルトラマンゆかりの地 / 祖師ヶ谷大蔵

 小田急線「祖師ヶ谷大蔵駅」。

 ここにはかつて、円谷プロダクション旧本社やウルトラマンの撮影所だった東宝ビルトがあり、特撮の神様・円谷英二も住んでいました。

 「特撮のDNA展」の開催、2021年の「シン・ウルトラマン」の公開を控え、盛り上がっているウルトラマンのゆかりの場所を紹介します――。



●祖師ヶ谷大蔵駅構内

【ウェルカムボード】

 ホームの階段横の壁には、「ようこそウルトラな街 祖師ヶ谷大蔵駅へ!」というメッセージが描かれています。

 また、電車接近時の音楽が上りはウルトラマン、下りはウルトラセブンになっています。






【ウルトラマンの柱】

 駅構内の改札前にある柱には、歴代のウルトラマンの写真が貼られています。




     

     

     

     




●祖師谷大蔵駅周辺

【ウルトラマンシンボル像】

 祖師ヶ谷大蔵駅前の広場には、ウルトラマンの立像が立っています。

 このウルトラマンは、2008年2月に閉鎖した円谷プロダクション旧本社の入り口に立っていたもののようです。

 現在は、広場が工事中のため正面からは見れなくなっています。



     

     


 ウルトラマンシンボル像がある広場のすぐ横には、ウルトラマンの目をモチーフとした窓の祖師谷大蔵交番があります。






【ウルトラマン案内板】

 祖師ヶ谷大蔵駅の周辺案内図は、ウルトラマンをモチーフにしたものになっています。


 



     

     


【デザインマンホール】

 祖師ヶ谷大蔵駅周辺には、ウルトラマンのデザインマンホール(5種類)が設置されています。














【デザインポール】

 改札正面の高架下にある車止め用のポールの天面に、ウルトラマン、ウルトラセブン、ガラモンの装飾が施されています。


      

     

     

     



【ウルトラマンモニュメントサイン】

 高架下を南側に抜けてすぐの所に、ウルトラマンをモチーフにしたモニュメントサインが設置されています。


     


 裏にはカラータイマー風のボタンがあり、押すとウルトラマンのテーマソングが流れます。


     

     




●ウルトラマン商店街

 2005年4月、小田急線・祖師ヶ谷大蔵駅を囲む3つの商店街が一緒になり誕生した商店街。

 ウルトラマンをモチーフにした街灯や、ウルトラマン、ゾフィー、帰ってきたウルトラマンが飛ぶアーチが設置されています。


【祖師谷昇進会商店街】

 祖師ヶ谷大蔵駅の西に延びる商店街。通称「ウルトラ・ウェスト・ストリート」。

 ウルトラマンタロウをモチーフとした街灯に、カネゴンをメインとしたフラッグが掲げられています。商店街の西端には、ゾフィーのアーチが設置されています。




     

     


 街灯の柱には、「新型コロナウィルス感染拡大3密防止啓もう川柳」に応募があったウルトラマンにちなんだ川柳が掲示されています。


     

      


 街灯の柱に設置されているカラータイマーをモチーフとしたガラスケースの中には、ウルトラマン作品の写真が貼られています。





 ウルトラマングッズの販売もしている喫茶店「cafe Melody」。ウルトラマン商店街にあるウルトラマンのお店は、この1軒のみです。
 



     


 入り口付近の右手にあるニシキヤ洋菓子店のレジの前には、ウルトラマンクッキー(330円・税込)が売られています。





 クッキーの後ろがホワイトチョコでコーティングされていて、クッキー生地も柔らかく、優しい味と食感になっていてかなり美味しいです。





 祖師谷ふれあいセンター前のベンチにカネゴンが座っているので、隣に座って記念撮影をするのもいいかも。




     




 目の前に設置されている自販機の中の小銭を食べたそうに見つめています(笑)


     


 カネゴン像から歩いてすぐの所にゾフィーのアーチが設置されています。











【祖師谷商店街】

 祖師ヶ谷大蔵駅の北に伸びる商店街。通称「ウルトラ・ノース・ストリート」。

 商店街近くの祖師ヶ谷3丁目に円谷英二氏が住んでいました。祖師谷商店街の北端には、ウルトラマンのアーチが設置されています。





 商店街の前半は、ウルトラマンタロウをモチーフにした街灯が設置されています。(後半はウルトラマン)


      

     


 商店街の入り口付近左手にある「やまと屋」には、お店を入ってすぐ左側にウルトラマンまんじゅう(1個170円)が売られています。


     


 カスタード味とチョコ味の2種類あり、ともに優しい味になっています。また、まんじゅう表面にはウルトラマンの焼き印が押されています。







 また、やまと屋の向かい側付近にある「高橋茶舗」にはウルトラマンの缶バッチが売られており、秋にはウルトラマン金太郎飴も販売しているそうです。




     


 とんねるずの木梨憲武のお父さんがやっている「木梨サイクル」も、この通りにあります。





 こちらの商店街には、ところどころにウルトラセブンをモチーフにした街灯が設置されています。


     

      


 商店街の端の交差点「北通り塚戸十字路」付近に設置されているウルトラマンのアーチ。


           








【祖師谷みなみ商店街】

 祖師ヶ谷大蔵駅の南に伸びる商店街。通称「ウルトラ・サウス・ストリート」。

 商店街の先に、円谷プロダクション旧本社と撮影所「東宝ビルト」がありました。商店街の南端には、帰ってきたウルトラマンのアーチがあります。





 商店街にはバルタン星人をモチーフにした街灯が4基設置されており、柱の円形の窓にはジェットビートル、ゼットン、シーボーズ、ダダのミニチュアが飾られています。


      

      


 この商店街にはバルタン星人をモチーフとした街灯を始め、バルタン星人のフラッグが多く設置されています。


     




 商店街にあるお米屋さんに、ウルトラマンタロウの商店街限定エコバックが売られています。




      


 商店街の端に設置されている「帰ってきたウルトラマン」のアーチ。


     







●円谷プロダクション旧本社跡

 円谷プロダクション旧本社があった場所。





 1956年に円谷英二が祖師ヶ谷の自宅に円谷特技研究所を設立したのが始まりで、1964年3月に東宝が衣装部の倉庫を円谷特技プロダクションに提供。





 それ以降、2008年2月に閉鎖されるまで、この場所でウルトラマンを始めとした様々な作品を生み出し、世界中の子供たちに愛と夢を与え続けてきました。















 また、倉庫内に怪獣のスーツが所狭しと保管されていたため、”怪獣倉庫”とも呼ばれ、多くの特撮ファンたちに親しまれていました。





 2008年2月の最終日、円谷プロダクション砧社屋でこれまでの感謝を込めた宴が催され、特撮を愛し、ウルトラマンとともに夢を見た多くの人々が集まり、別れを惜しみました。






「東宝ビルトで45年、ほとんどの円谷の作品を作ってきたけど、場所や建物が作品を作るわけではなく、作ってきたのはスタッフとクリエイターという人だから。

 その想い、スピリットさえ胸に持っていれば、新しい作品はできると思うし、新しい場所で作品を作り続けていく。

 東宝ビルトと砧(円谷プロダクション旧本社)は、思い出としてちゃんと胸に残していけばいいのかなと思っている」


 ―― 大岡新一・円谷プロダクション副社長(当時)

       



 ちなみに、下記の実相寺昭雄監督が描いた円谷プロダクション砧社屋の絵のブロック塀と同じものが、小道を挟んだ右側にあります。



  同じ材質、同じ形のコンクリートブロックでできた塀なので、ある意味で円谷プロダクション砧社屋の当時の面影を偲ばせる歴史物といえます。





 ちなみに、写真を反転させて傾きを少し変えると、往時の円谷プロダクション砧社屋のように見えます。







・円谷プロダクション旧本社跡
 東京都世田谷区砧7丁目4




●東宝ビルト跡

 1962年10月に、東宝撮影所の美術工房・東京美術センターとして誕生した撮影所「東宝ビルト」があった場所。







 この場所で幾多の怪獣たちがウルトラマンと戦い、数多くの戦闘機が発進し、たくさんの隊員たちが指令室に集っていました。




        

       


 しかし、1964年秋の「ウルトラQ」の撮影開始からウルトラシリーズを生み出してきた東宝ビルトは、2008年2月をもって閉鎖。




 2007年12月2日の「ウルトラマンメビウス外伝・アーマードダークネス」の撮影が、東宝ビルトにおけるウルトラマン作品最後の撮影となりました。














 この場所付近に東宝ビルトの入り口があったようです。現在は「コモレビ大蔵」という集合住宅になっていて、当時の面影はありません。







 ちなみに、東宝ビルト跡から徒歩5分くらいの所にある「玉蘭」という台湾料理屋に、当時の東宝ビルトのスタッフがよく食べに行っていたそうです。





 ただ、席が5席くらいのカウンター席とテーブル席2つだけで、なおかつ近所の常連さんたちに人気のお店で、東宝スタジオのスタッフも食べにくるとか。





 親父さん一人で調理しているので時間もかかるので、昼飯時を外して行くか、持ち帰りで注文したほうがいいかもしれません。





・東宝ビルト跡
 東京都世田谷区大蔵5丁目20




●東宝スタジオ

 日本最大級の映画スタジオ。

 1932年6月に写真化学研究所(PCL)が同地に竣工した映画スタジオ「ピー・シー・エル映画製作所」が前身。

 東宝スタジオが有する総面積2万4000坪の敷地では、年間、映画やドラマ約60本。CM約200本が昼夜を問わず作られています。






     

     



     






●編集後記

 ネット検索しているうちに偶然、祖師谷に”ウルトラマン商店街”というのがあることを知ったのが当地を訪れたきっかけ。

 その一週間後にウルトラマンの「特撮のDNA展」開催を知って、出来過ぎたウルトラな流れにちょっとびっくり。

 ただ、ウルトラマン商店街を歩いていても街灯とフラッグでしかウルトラマンを感じることができないのがちょっと寂しい。

 水木しげるロードに妖怪のブロンズ像が設置されているように、ウルトラマンや怪獣のモニュメントを数メートルおきに設置してくれたりしたら嬉しい。

 色んなお店の壁や窓にウルトラマンや怪獣の絵を描くとかもいいかも。

 自分が生まれた1978年はちょうど第3次怪獣ブームの頃で、子供向け雑誌ではウルトラマン特集、テレビではウルトラマンシリーズの再放送がバンバン流れていました。

 そんなこともあって、幼少期はウルトラマンに大ハマリしていました。

 しかし、大人になるにつれて関心がなくなり、2008年に円谷プロダクション砧社屋や東宝ビルトが閉鎖・解体されたことも知らずにいました。

 今年初めて知った時には時すでに遅く、円谷プロダクション旧本社や東宝ビルトの実物を見ておきたかったと悔やまれます。

 でも、日本を代表する特撮のメッカだった場所に記念碑も何もないのは、日本文化が蔑ろにされているようでちょっとした寂しさを感じます。

 記念碑が建てられなかったのは、円谷一さんが亡くなった後に起きた円谷一族のお家騒動も関係してるのでしょうか。。

 いずれにしても、特撮という日本文化への敬意と継承のためにも、円谷プロダクション旧本社跡と、東宝ビルト跡への記念碑の設置を求めたいです。

 なお、ウルトラマンの監督を務めた実相寺昭雄の自伝を原作に1989年に作られた「ウルトラマンを作った男たち~星の林に月の舟~」という作品があります。

 往時の円谷特技プロダクションや東宝ビルトの雰囲気がわかってお薦めです――。







【記事/画像参照】「ウルトラマン商店街
         「ありがとう夢工房 円谷プロ砧社屋 ~ウルトラマンと共に歩んだ40年~
         「ありがとう東宝ビルト ~ウルトラマンと共に歩んだ40年~



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