憧れを超えた侍たち 世界一への記録 侍ジャパンが14年ぶりの王座奪還を果たした「第5回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)」の裏側を映像に納めた映画作品『憧れを超えた侍たち 世界一への記録』。
当初は3週間限定での公開でしたが、観客動員好調のため、上映期間が1週間延長され、6月29日(木)までになりました。
上映劇場も全国83館が新たに追加。上映期間は、6月16日(金)から6月29日(木)までです――。

世界一になったチームの闘いの裏側
映画は、侍ジャパンの選考会議から始まり、宮崎キャンプ、壮行試合へと続きます。選考会議では、栗山監督の「最高のチームを作りたい」という想いが伝わってきます。
壮行試合で大谷選手やヌートバー、吉田選手がチームに合流した時の様子や、大谷選手が衝撃のホームランを打った時のベンチ内の様子など未見の映像がたくさん。

WBC本選でも、自分がその場(球場、ダグアウト、ベンチ裏など)に実際にいるかのような気分になるほど臨場感が高く、没入感が凄いです。
ある意味で、スタッフになってWBCを疑似的に体験する「侍ジャパンVR」といっても過言ではないです。

栗山監督やコーチ、選手が話す言葉に、組織論や人間学、人生哲学の一旦が垣間見れるので、注意して聞くのもいいかもしれません。

編集後記
“山川ショック”でメンタルをやられていて、時間が経ちすぎてWBC熱も醒めていたし、内容も既出の映像ばかりだと思って斜に構えて観たら、大間違いでした。
「何が何でも世界一を奪還する」という栗山監督や選手たちの決意や想いがビシビシ伝わってくるし、魂を揺さぶられるシーンが多く、自然と涙が溢れてきます。
懸念だった山川選手が映るシーンは、メキシコ戦の犠牲フライのシーンと、最後にメンバーの前で栗山監督が挨拶するシーンの2回だけ(両方とも数秒)。
声を発するシーンも無いので、両シーンの時にちょっと現実に引き戻されて没入感から醒めますが、それ以外のシーンの盛り上がりで帳消しになります。
映像も、選手や監督、コーチ目線の秘蔵映像ばかりで、なおかつ映画館特有の大スクリーンと音響設備による迫力と臨場感が凄いので、まるで侍ジャパンの一員としてWBCを一緒に戦っているような気分になります。
なので、最後の優勝シーンでは、侍ジャパンのメンバーと共に長い時間を過ごしてきた気持ちになっているので、心の底から喜びが湧き上がってくる感じがしました。
「光が強ければ強いほど、影は濃くなる」といいますが、その侍ジャパンの影の部分まで知ることで、喜びが何倍にもなるんだと思います。
選手や監督、コーチたちが、日本という国を背負い、重圧や緊張と闘いながら、14年ぶりの王座奪還のために全てを賭ける姿は何物にも代え難く、尊いです。
なお、エンドロールの後に”笑撃の事実“”が判明するので、席を立たずにお待ち下さいーー。
【出典】「憧れを超えた侍たち 世界一への記録」