●仏舎利塔(釧路)
※1959年(昭和34年)8月22日完成
釧路・城山にある釈迦の遺骨(仏舎利)を収めた世界恒久平和のシンボル。
日本山妙法寺に帰依した中村水産の故・中村小三治社長が私財を投げ打って、横浜国立大学寺院建築専門教授の大岡實氏に設計を依頼して建造された。

1955年6月に建造が始まり、4年後の1959年8月22日に完成した。日本で3番目の仏舎利塔で、建設費は約3千万円(現在の1億2千万円相当)。
塔の基礎部と宝塔上部の九輪には、インド、ミャンマー、スリランカから2粒ずつ寄せられた計6粒の仏舎利が収蔵されている。

塔の東西南北には、仏像彫刻家・斉藤高徳氏と美術鋳造家・高原四郎氏が手がけた美しいレリーフが飾られている。
気に入らない仕事はいくらお金を積まれてもやらない高原氏が、その時だけは小三治氏の想いに打たれ実費のみで引き受けたそうです。

レリーフのテーマは、塔正面「正道仏」、塔南面「初転法輪(しょてんぽうりん)仏」、塔東面「誕生仏」、塔北面「涅槃(ねはん)仏」。
なお、高台からは久寿里橋や幣舞橋、釧路港が一望できる。

【住所】 釧路市城山1-11-11
●編集後記
仏舎利塔を初めて見た時、その巨大さと圧倒的な迫力に衝撃を受けた。
函館の夜景や京都の紅葉など色々と感動的な景色を見てきたけど、それに匹敵する感動があり、これを見るためだけにでも釧路に来る価値がある。
こんな凄い建造物が釧路の観光パンフレットに掲載されていないのは、誠に惜しい。。
【記事引用】 「大岡實建築研究所」 「釧路城山仏舎利塔」