ドラえもん連載50周年
1970年に連載が始まった藤子・F・不二雄による国民的漫画「ドラえもん」が、今年で50周年を迎えました。
それを祝して、藤子・F・不二雄先生への感謝の意味を込めて、自分が子供時代に読んでいた大長編ドラえもんを振り返ってみます——。
ドラえもん のび太の恐竜
1980年1月号~1980年3月号掲載(コロコロコミック)
ティラノサウルスの爪の化石を自慢するスネ夫に向かって、「恐竜の化石を一匹分丸ごと見つけてみせる!」と宣言したのび太は、恐竜の卵の化石を発掘する。
タイムふろしきを使って恐竜の卵を孵化させることに成功したのび太は、孵化した首長竜の子供を"ピー助"と名付けて可愛がる。
しかし、成長と共に体が大きくなって匿えなくなったのび太は、ピー助をタイムマシンで白亜紀の故郷へ帰すことにしたが——。
ドラえもん のび太の宇宙開拓史
1980年9月号~1981年2月号掲載(コロコロコミック)
ある宇宙空間で何者かに追われていた宇宙船が光速に近い速さで飛行しながらワープをしたが失敗し、超空間で停止した。
すると、超空間が歪曲した影響で、偶然にも宇宙船の倉庫と地球ののび太の部屋の畳の裏と繋がったことから物語の歯車が回り始める。
畳の裏から遊びにいける惑星で、住人たちと楽しいひと時を過ごすのび太達だったが――。
ドラえもん のび太の大魔境
1981年9月号~1982年2月号掲載(コロコロコミック)
大冒険を求め、秘密道具で人類未踏の場所を探した結果、アフリカの奥地に謎の巨神像があることを発見し、ドラえもんと4人は冒険旅行へと旅立つ。
しかし、スリルと感動を味わうために冒険旅行に繰り出した5人は、次第に野望渦巻くある王国の内紛へと巻き込まれていく。
「国乱れる時、10人の外国人が巨神の心を動かし国を救う」という王国に古くから伝わる予言が物語の鍵を握る。
ドラえもん のび太の海底鬼岩城
1982年8月号~1983年2月号掲載(コロコロコミック)
バミューダ諸島の沖で宝を積んだ沈没船が発見されたが、一夜のうちに消えた。
そんな中、海底キャンプをすることになったのび太達は太平洋中央海山に降り立ち、深海魚見物や海溝探検を楽しむ。
しかし、キャンプ中に大王イカに襲われ、絶体絶命のピンチに陥ったのび太たちを助けた海底人から驚くべき事実を知ることになる——。
ドラえもん のび太の魔界大冒険
1983年9月号~1984年2月号掲載(コロコロコミック)
「もしも魔法が使えたら」と考えたのび太は、ドラえもんの秘密道具『もしもボックス』で魔法の世界を実現させた。
しかし、魔法の世界では、地球侵略を企てた悪魔が自らの住む魔界星を地球に向けて接近させている影響で自然災害が相次ぎ、このままでは地球は終わりだという。
魔学博士の娘に、自分達が魔王を倒すべく選ばれた勇士であると告げられたのび太達は葛藤の末、魔界へ乗り込むことを決意する――。
ドラえもん のび太の宇宙小戦争
1984年8月号~1985年1月号掲載(コロコロコミック)
特撮映画を撮影していたのび太達の前に、独裁者の手に落ちた小人の惑星から情報機関に追われ、地球に亡命してきた少年パピが現れる。
のび太達はパピを守ることを約束するが、ふとしたことからパピは情報機関の追っ手に捕われ、スモールライトまで奪われ、元の姿に戻れなくなる。
のび太たちは、スネ夫のラジコン戦車を武器に、パピを救い出してスモールライトを取り戻すために、ロコロコの案内のもとパピの故郷へと向かう――。
ドラえもん のび太と鉄人兵団
1985年8月号~1986年1月号掲載(コロコロコミック)
夏真っ盛りの日、どこでもドアで北極まで涼みにいったドラえもん。
ドラえもんを追って北極にやってきたのび太の前に、丸い球体と空から降ってきた謎の物体が現れ、その後それが巨大ロボットの足であることが判明。
部品を組み立てて巨大ロボットを完成させた2人だったが、北極に怪しい人影が現れる。それは、これから始まる恐ろしい出来事の前触れだった――。
ドラえもん のび太と竜の騎士
1986年11月号~1987年3月号掲載(コロコロコミック)
「恐竜が今でも生き残っている!」と言い張るのび太をバカにしたスネ夫だったが、近所の河原や自宅で恐竜を目撃して混乱状態に陥る。
さらに、ドラえもんの道具を使って訪れた地底の大空洞でも恐竜の大群を目撃。ビデオカメラに収めようと戻った地底で迷子になってしまう。
スネ夫を探しに地底に潜り込んだ4人は、そこで絶滅したはずの恐竜と地底人と遭遇する。しかし、その地底人は驚くべき計画を企てていた――。
ドラえもん のび太の日本誕生
1988年10月号~1989年3月号掲載(コロコロコミック)
学校でも家でも叱られてばかりで家出を思い立ったのび太は、ひみつ道具を使って生活を始めたが、家の周りが私有地ばかりでうまくいかない。
ジャイアン、しずか、スネ夫も親との関係に嫌気が差し、ドラえもんも家に預かったハムスターがネズミに見えることに耐えきれず、結局全員家出してしまう。
途方に暮れる5人は、のび太の提案で土地がまだ誰のものでもない太古の日本へ行くことに決め、史上最大の家出へと出発した——。
ドラえもん のび太のアニマル惑星
1989年10月号~1990年3月号掲載(コロコロコミック)
アニマル惑星の地中に埋まっていたどこでもガス発生装置から発生したガスの出口が、地球ののび太の家と一時的に繋がったことから、物語の歯車は回り始める。
アニマル惑星の住人と親睦を深めるのび太達だったが、どこでもガスの残量がゼロになってしまい、その惑星に行けなくなる。
しかし、ある出来事をきっかけに、物語は急展開を見せる――。
編集後記
大長編ドラえもんは、自分が2歳の頃に少年誌コロコロコミックで連載開始。
小5になってコロコロコミックを買うようになり、「のび太の日本誕生」からリアルタイムで毎月読むようになりました。
1990年3月の小学校卒業と同時に大長編ドラえもんからも卒業したので、第1作目から10作目までの作品は思い入れが深いです。
こうして一覧で観ると、恐竜やSF、魔法、太古の日本、環境問題など、テーマが多岐に渡っていて、藤子・F・不二雄先生の興味や知識の幅の広さに驚かされます。
「のび太の海底鬼岩城」で出てくる”バミュータ・トライアグル”や「のび太の日本誕生」の”神隠し”は、子供心にかなり興味をひかれました――。
【記事引用】「Wikipedia」